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スマートメーターをご存じですか?

スマートメーターをご存じですか?

2016年4月に法律の改正により「電力の小売りが自由化」されました。
この電力自由化が賃貸物件にもたらす影響について考えてみたいと思います。

<入居者が自由に電気を選べる>

電力自由化により、地域ごとの大手電力会社だけでなく、
多くの新電力事業者が選択肢に加わりました。
一戸建てや区分所有マンションだけでなく、
賃貸住宅に住んでいても新電力への切り替えが、
入居者さんごとに自由にできます。
大家さんや管理会社への届け出が必要なく切り替えができますので、
ここで一つ、大きな問題が生じました。
今までは地域の電力会社に雇われた検針員が、
戸別に訪問して電気メーターを見て使用量を測っていましたが、
今後は電力の購入先が世帯によって変わるため、
この仕組みは使えなくなってしまうのです。
では、今後どうやって電気の使用量を計るかという問題が起こりますが、
それを解決するために、「スマートメーター」が登場しました。
スマートメーターとはデータ通信が出来る機能を、
内蔵した電気メーターで、自動で検針することが可能です。
スマートメーターに変わることで、
電力の見える化も進み節電になるので、
入居者さんにとっても良いことなのですが、
このスマートメーターが賃貸物件に大きな影響を及ぼし始めているのです。
このことについて、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

<全世帯がスマートメーターに>

 

旧タイプの電気メーターからスマートメーターへの交換が進んでいて、
国の方針としては2024年には全世帯にスマートメーターが導入される予定だそうです。
交換方法は地域の電力会社によって対応が異なります。
申込めばスマートメーターに切り替えてくれるエリアもあれば、
新電力会社と契約をするまではメーター交換は受け付けないエリア、
現在設置している電気メーターが使用期限(通常は10年でメーターに記載されている)
を迎えたタイミングで、順次切り替えを行っているエリアなど様々です。
スマートメーターへの交換は無料なので、
地域によっては知らないうちにスマートメーターに変わっていることもあるようです。
「いつの間にかアパートの電気メーターがスマートメーターに変わっていて驚いた!」
という大家さんも結構いらっしゃいます。

 

<スマートメーターで何が変わる?>

スマートメーターになると、
検針・容量変更・プラン変更・未納停止・電力会社変更等、
手続きのほとんどが、電力会社の人が現場に行かなくても、
通信経由で遠隔操作が出来るようになります。
さて、問題はここからなのですが、
今までの古い電気メーターだと、
よほど長期に空室にならない限りは、
前の入居者さんが退去後でも、
電気の供給が大元から遮断されることはありませんでした。
ブレーカーを上げれば電気が点いたため、
原状回復工事やご案内時には、不動産業者は普通に電気を使っていた訳です。
そのように使った電気代はどうなるのか?というと、
「契約者がいない状態」になっていますので、
そこで電気が使われればメーターが動いて、
検針に来た方が発見し、電力会社に伝わります。
そして、契約名義の無いまま電気の使用量が出ているとの連絡が、
管理会社や大家さんに入り、使った分を請求されるのが一般的な流れでした。
ところが、スマートメーターが導入されたことで、
前の入居者さんの電気契約の解約と同時に、
遠隔操作で大元から電気が遮断されてしまうようになったのです。
つまり、お部屋のご案内のために現地に行ったのに、
ブレーカーを上げても電気が点かない訳です。
特に冬の時期は暗くなるのが早まりますので、
お部屋も薄暗いですし、窓の無い洗面所、トイレ、浴室などは真っ暗です。
これでは、お部屋のご案内をするのは難しいと思います。
スマートメーターは、申し込んでから利用開始まで、
割と短時間で電気を点けられるので、案内の前に電力会社に連絡して、
当日だけ電気を繋いでもらうことも可能です。
しかし、案内が急な場合は間に合いません。

<まとめ>

この問題を解決するために、前の入居者さんが退去した後、
今度はご自身で電気の契約をしているという大家さんも増えています。
ご不明な点は、電力会社や管理会社に相談されることをお勧めします。

 

 

 

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