「カビ」による苦情で困っています!
近隣の、賃貸マンションオーナー様から相談があり、お貸しいる1階のご入居者より「カビ」について苦情があり対応に困っています。そんな事例をご紹介いたします。
カビがひどくて住んでいられません!
オーナー様から苦情な内容をきいたところ、ご入居者から「カビの影響でクローゼットの衣類や下駄箱の靴もカビだらけなので弁償してほしい、また咳も酷く病院にかかった費用や会社も休んでいるので休業保証してほしい。そして、もうここには住んでいられないので移転する際の費用を出して欲しい」とのことでした。
先ずは、現地を確認が大事です。
鉄筋コンクリート造で築浅のマンションであれば、コンクリート内に水分が残っていて「カビ」の原因となることはあるかもしれません。しかしご相談の物件は築年数もかなり経過しており、今までもカビで苦情や前入居者の退去の際もカビが確認されることはなかったそうです。
オーナー様からの依頼で対象のお部屋を訪問したところ、確かにカビ臭く浴室や洗面所、下駄箱や押し入れ、クロス、また、洋服や靴にもカビが発生していました。
古い建物ですと給排水からの漏水や雨漏りが原因となることも考えられますが、どうやら建物の老朽化原因ではないようです。
入居者様の了承のもとクロスの一部を剥がしてみると、表面はカビてますが裏面はカビてませんでした。つまりカビの原因は壁の内側からではないということになります。
その後、押し入れや下駄箱も確認した結果、建物の躯体からではなく、室内側の湿気が原因であるとを確認することができました。
カビの発生している場所はいずれも浴室付近であることから入居者様にご事情をお聞きすると、入浴後、浴室を乾燥させるために、扉を開けっ放しにいているとのことでした。
浴室の換気扇を確認したところ、フィルターが埃りで目詰まりしていました。また押し入れのある和室の換気口のフィルターも同様で換気の低下により湿気がたまり、カビの発生の原因となったと推測されます。
まとめ
カビの発生は梅雨の時期だでではなく、湿度が高い夏や台風の時期、冬の寒い時期でもお部屋の使用の仕方によっても発生します。
今回は現地調査のより、今回のケースは建物からの漏水や雨漏りが原因ではなく、入居者様のお部屋の使用に原因があったが分かりました。
今回の事例のように、カビの苦情の原因は換気不足や生活の仕方によるものが案外多くあります。
入居者様の生活習慣がカビ発生の原因となるケースとしては全く窓や換気口を開けない、お部屋の換気口やレンジフードや浴室等の換気扇フィルターの清掃をあまりしない、加湿器やアロマポット使用などがあります。
賃貸マンションやアパートにおけるカビによるトラブルは、健康被害や、家財や衣類の弁償等の問題に発展することもあります。まずは現地を確認したうえで、原因を見極め入居者様に対して早めのご対応が大切になります。